とてつもなく広い中国。そして多民族国家である中国は、実に59の民族により構成されています。内訳として漢族が最も多く、全体人口の9割以上を占めます。

 普段、日本人が「中国人」と言っているのは、この漢族のことです。
漢族以外の民族は、一括して「少数民族」と言っていますが、少数民族とはいっても、最も人口の多いチワン族はその数2000万人に迫ろうとしており、一つの国家を形成できそうなくらいです。そして、面白いことに9割以上の人口を占める漢族の居住地域より、1割たらずの少数民族が暮らす居住地域の方が広い面積なのです。

 その広大な土地に暮らす内陸部の少数民族に「あなたは何人ですか?」と聞くと、大体が「モンゴル人」とか「ウイグル人」などと民族名が返ってきて、中国人とは言わないでしょう。漢族の場合はどうでしょう。例えば北京市内の住人に尋ねると、返ってくるのは「我是北京人(ウォーシーペイチンレン)」=「私はペキン人です。」上海の人に聞くと「我是上海人(ウォーシーサンハイレン)」=「私は上海人です」と答えるでしょう。なんと中国人は国外にでも出ない限り「私は中国人です」という返事は返ってきそうにありません。
その4 華僑の商法に関係することわざ集
その3 海外に居住する中国人=華僑
その2 菜 単
その1 食 補